黄昏サラウンド

　はいさい。
１１月４日、昨日皆に少しだけ元気をもらえたので、
『今日はいつもより頑張ってみよう』という気持ちで出勤しました。

　いつもより頑張って動いて、いつもより多くお客様に声かけて、
今まで教わったことをたどたどしいながらも、やっていました。
それでも、派遣のおばちゃんから、やんやん言われ、
始めたばかりだからしょうがないと思ってやっていました。

　午前中の忙しい時間が終わりランチの準備をしていました。
基本的に何をしたらいいかわからない私は、
いろいろな人にやることを聞いて、行動しています。

　他の慣れた仕事が終わり、次は何をしようか聞こうと思い、
あたりを見わわすと、トレーニーのバッチを付けた子がいました。
私より確実に早く入っているので、次にすることを聞いたら、
『レンチのテーブルを作ってください。』とのことでした。

　ホールのほうは作り終え、テラスの方も作るかどうか聞いたところ、
『そーですね、あちらもお願いします。』
他のも言われた通り作り始めました。

　すると、かなり遠くの方から、発狂するような、超大きな声で、
『ちょっとーーー、何なに何なにーーー！！！』
なにが起こったのか分からず、取りあえず振り返ると、
派遣のおばちゃんが、すごい剣幕で私のところへやってきました。
『ちょっとーーー、何やってんの？言われたことだけやってくれない？！』

　……言われたことをやってんだけど。
私に指示した子があわててやってきて、
まじどーしょうってとても不安そうな顔で見ていたので、
これで実沙が本当のことを言ったらこの子が怒られちゃうと思って、
そんなことは絶対言えませんでした。

　その後、その子は実沙に、
『私のせいで怒られて、本当にすいません。』
って謝ってきました。

　その時、本当の事をいわな来て良かったって思いました。
だって、こんな良い子が怒れるところだったんだもん。
でも、そんなに怒らなくても良い事じゃない？
と思って、本当にイヤになって、イライラしました。